今年の桜は
潔いとさえ思えた
あの勢いがない。
その代わりに
別れを惜しむかのように
ほろほろと咲いている。
まるで
誰かを待っているかのよう。。
花開いては
はらはらと散る。
顎の根元から
ほろりと落ちて
花道が出来はじめた。
袋に広い集めて
レイを作ってみたり、
訪問先に持っていって
水に浮かべてもらったり。。
花を最期まで
眺めていたい。
儚さと危うさに
ワクワクとハラハラを
織り混ぜながら。
母に誘われて
千鳥ヶ淵の桜を眺め、
新種の桜に
国立劇場で出会った。
桜が咲いたら
会いましょうね!と
電話で話していた
義母の大親友とは
都合が会わなかった。
夫とも
仕事の疲れで
お花見サイクリングを
断念。
来週まで
待っていてくれるかな。。
そんな今日は
お昼から気温が上がり、
入道雲が沸いてきた。
仲良しの地域猫に
桜の花を乗せて
写真を撮って
ほのぼのと仕事の合間を
楽しんで過ごした。
夕方、
最後の訪問先で
携帯が鳴った。
折り返して連絡すると、
ある方の
旅立ちの報せだった。
今朝、
桜が満開になってきましたね!
と声をかけ、
そうね
と返してくれた人だった。
点眼をしたら
眼をぱっちりと
見開いてくれたっけ。
お花、
持っていけたら良かったな。。
お部屋にはいつも
季節の花が飾られていて、
今日も色んなお花が
綺麗に咲いていた。
お花に
見送られて
旅立っていったのかな。。
旅立ちの直前まで
私たち介護職員も
関わることがある。
イライラの
生活援助の一方で
命の際のところにも
関わっている。
前者に辟易したところで
後者に救われる。
命には
バトンがあると
終末の介護のなかで
何度も実感した。
身をもって
メッセージを
伝えている。
そんな人との出会いは
本当に尊いものだ。
心は
思いは
無くならない。
たまたまそれを収めていた
体が使命を終えたのだ。
軽くなって
この世を飛び回って
いずれ
光に変わるのだと思う。
この先も
桜に出会うたび
この日を思い出すだろう。
平成の終わりと共に。
2019年3月31日
Mahalo,nui!!
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