傷痕に、愛を!(5) 再出発

輪行と
災害ボランティア。
やってみたかった事が
2つ実現した。


平日休みの木曜日。
折り畳み自転車(ミニベロ)を
旅先に連れて行く。
これが夢でした。


「ひとりで大丈夫?
結構重いよ?」
ひたすら心配げな夫に
レクチャーを受け、
サイクル用品を支援してもらった。


ひとりじゃない。
心配してくれる人の思いも
一緒に連れて行く。


ルコックの青いサイクルウエア。
可愛い大きな水玉に、
「実はコレ、女物なんだ」
と女子力満載の夫。


仕事でも
サイクルウエアは役に立つ。
背中のポケットは
ペットボトルも入って便利だ。


お尻にパットの入った
アンダーも用意してくれた。
(ラグビーでも履いてるみたいな
ピチッとしたパンツ)


リュックには
🌼ヘルメット
🌼ミニベロ用の前カゴ
🌼ウエットシート
🌼非常用携帯食
🌼軍手(防水仕様)
🌼大きめのビニール袋
🌼自転車用の帽子
🌼石鹸とアルコールスプレー
🌼薬や絆創膏
🌼マスク
等を入れて。。。


あとは
気合い。
でも
無理そうなら
途中で観光に切り替える。


そう。
観光するくらいのキモチで
安全に参加する。
それが私にもできる、
災害ボランティア。


鋸南町役場のホームページに
自転車という文字と
県内在住者という要件を見て、
先ずは役場に行ってみよう!
と輪行プランが始まった。


同じ県内でも
在来線を乗り継いで
2時間以上の道程。
それでも
先週は内房線が君津止まりで
高速バスなのはな号で
館山へ向かったことを考えると
向かいやすくなった。


平日の輪行デビューは
快適だった。
(帰りは少し混み合ったが)


持ち手に13kg程度の負担がかかるので
手拭いを巻きながら、
車体の持ちやすいところを探しながら、
エレベーターやエスカレーターで
なるだけ消耗しないよう、
安全に輪行する。


向かう途中で
ベビーカーの子供に
何人か遭遇した。
目が合うと不思議と
みんなニコニコして
あうあう話してくれたり
手を振ってくれたり
ご機嫌になってくれた。


サイクルウエアの
模様のせいなのか??
真っ青なウエアは
視認性が高いようだ。


時折車窓から見える
青空と青い海。
観光しに来たと言っても
過言ではないくらいの
素晴らしい景色。


一方で
徐々に目立ち始める
ブルーシートや
被害を受けた景色。


頑張って
踏ん張ってる。
住まいを守ってる。


屋根だけではなく
壁や窓にも
ブルーシートが。


新たに発生した
台風17号の事を思い、
何か手伝えたら。。


役場の最寄り駅、
安房勝山駅に着くと
駅舎の屋根が
その被害を物語っていた。


さて、
ミニベロを組み立てようか。
と駅前のスペースを見繕って
振り返った時。
災害ボランティアの文字が
目に入った。


自己責任ボランティア
TENOHASI
送迎バスのようだった。


飛び入り参加だったが
活動場所まで連れて行って貰えるというので、
便乗させて頂いた。


(この時
既に役場のボランティア受付は
終了していたことを後で知り、
奇遇に感謝!)


本来の参加者も現れた。
これまた奇遇にも
同じ地元で
輪行の女性だった。


本部テントは
岩井袋にある
浅間神社の前。
入り組んだ地形で
小さな漁村のようだった。


ブルーシートもそうだが
道路脇の災害廃棄物や
倒れた支柱と
旗のように電柱にぶら下がる
布団に驚かされた。


まずは
名簿に記帳して、
養生テープに名前を書いて
胸に貼る。


本部で取りまとめられた
ニーズに対して
チーム単位で対応する。


新参2名と
経験者の計3名。
「女子チーム」
と呼ばれた。


家屋の裏庭に
台風で飛ばされた垣根の木々が
積んであった。
それを小さな鋸でカットしながら
回収しやすい場所まで移動させる。
道具を使っての作業も
初めてだった。


途中で男性の応援が入り、
この作業は早々に完了。


本部に戻ると
土嚢作りの依頼があり、
岩井浜まで移動して
浜辺の砂だまりで
土嚢作りが始まった。


カモメが楽しそうに
干潟のような浜辺で遊んでる。
近寄って海を眺めると、
青空と白い雲が映り込んだ。
グーグルマップには
偽ウユニとあった。


先に作業していた男性に
土嚢作りを見せてもらう。
年齢を聞いて驚いた。
「83だよ」
現地の方とお話できたのも
貴重な経験だった。


土嚢は軽トラに積んで
本部に集めて行く。
「冷たい飲み物
持ってきてあげるよ」
と軽トラのおじさまから
野菜ジュースを頂いた。
秋を感じる浜辺は
日差しを避ければ思いの外快適だった。


帰りの内房線の時間まで
土嚢作りを続け、
本部経由で安房勝山駅へ。


輪行は
殆ど役に立たなかったけれど、
(午前中ならニーズ調査もあったかも?)
心強い仲間がいたのは
自転車という文字があったから。


本部から少しと
地元でミニベロに乗ったことで
輪行はミッションクリア!


帰宅して
両肩のあたりに内出血が
細かくあちこちできていた。
肩紐カバーは必須だ。
これは、経験からの学び。


電力が
徐々に戻りつつあり、
代表の方のFacebookでは
こちらでの災害ボランティアは
社協に集約されるとのこと。


地元の23名と
ボランティア19名。
対応した家屋は24件。
と、予備の土嚢たち。


これから来る
台風の勢力が心配ですが。。


大丈夫だったところと
大変なところが
ごちゃまぜに存在する。
それは町が生きてる証拠。


大丈夫なところを活かしながら
大変なところを
悪化しないように防災して
不自由ないところまで持っていく。


そのためにも。。
電力の回復が
少しでも早く進みますように。


そして
ひょんなご縁で
岩井袋や岩井浜に
来られたことに感謝です。


素敵な景色のある
どこか懐かしいところでした。


足繁くは通えない距離だけど。。
また訪れたい場所ができました!


輪行と
災害ボランティア。


私の新しい
ライフワークもできました。


東日本大震災で
気仙沼や双葉町にご縁ができて、
大分熊本地震では
ちかけんさんの支援活動から
竹あかりにフラでもご縁があって、
私自身も何かあったら動きたい!と
地元での訪問介護にシフトチェンジ。


自転車を相棒に
夫ともサイクリングと観光を楽しみ、
人との繋がりにも恵まれています。


あの日の思いが
ようやくカタチになった気がします。


傷痕は
だれにでもある。
だからこそ
愛を注ぎたい。


あちこちで素敵な魅力を
発信していきたい。
失敗も含めて学んだことを
発信していきたい。


輪行と
災害ボランティア。
ようやくスタート!!


holomua!!
mahalo!





SLOW DOWN LIFE

あらゆるものが加速する中で 敢えて減速して生きていく。 マイペースに。丁寧に。 不定期に綴る、 減速生活のススメ。

0コメント

  • 1000 / 1000