新しい日々

父、退院。
「やることないから」
と、早くも時間を持て余して
弟に迎えに来てもらったらしい。


帰宅して、
自宅で暮らせる喜びを
噛みしめているかのような
メールが届いた。


前立腺肥大は
完治するものではない。
まだ導尿の管は抜けてない。
切除を拒む父は、
最後までこの疾患と
付き合っていくようだ。


私は私で
慢性膵炎がある。
数値がどうなっているか、
血液検査を受けに
久しぶりに都内へ行く。


東京アラート発令中で
不特定に人の集まる場所は
まだ近づくことができない。


前回は
処方箋を電話で依頼して
地元の薬局にFAXして貰った。
緊急事態宣言の関係で
まだまだ越境も憚られるが、
「処方箋の原本をお早めに」
と、薬局からの確認があった。



誰しも歳をとれば
疾患はつきものとなる。
父は新たに通院先を
隣接の市の病院に得ることができた。


「どんな患者さんも断らないんだよ」
と、病院のモットーを
我がごとのように話していた。


コロナ感染を恐れて
医療機関への受診を
自粛する人が多く、
私も歯科の定期受診を
繰り延べしていた。


県内の感染者も減り、
職場の健康診断も
仕切り直しで予約が始まった。


コロナよりも
怖いものは
沢山ある。


非道な人や
残酷な事件を見るたびに
どうしてこういう人が
罹患せずにいるのかと
モヤモヤしてしまう。


ココロを揺さぶるのは
恐怖や怒りではなく、
歓びであってほしい。


夫も間引きでの
通勤生活が始まった。
上限50%の出勤率を
とのことだったが、
思ったより少なかったらしい。


朝のリハビリで始めた
散歩の時間は、
通勤に代わった。
夫が出かける頃、
私に声を掛けてくれるので
送り出しから
私の朝は始まる。


昼間の長さが
もうすぐ一番長くなる
この季節。
活動時間が長いのは
嬉しいことだ。


朝のお散歩で出会った
神社や畑の猫たちに、
夕方会いに行った。


同じように
コロナ自粛で
散歩をするようになった人が
親子で猫と遊んでいた。


猫の繁殖や捨て猫問題で
ここの神社には
色んな人の目がある。


すべての人が
猫を良しとするわけではないので、
だからこそ
猫の生活を見守りたくて
立ち寄る人たちがいた。


その中に、
我が家も加わったらしい。


撫でるのが
専門だけど。。。


「ここのコ達は
ここでの生活が
幸せなんですよ」
餌やりの男性は言う。
自身もここで
猫と出会って引き取って
猫と暮らしているらしい。


親子は
子供がアレルギーで
飼いたくても飼えないらしい。


我が家も
賃貸のルールで
飼いたくても飼えない。


神社には
神主がおらず、
地元の氏子さんのみで
運営されているらしい。


思えば
稲荷神社というものは
農家が氏子となって
運営されるのが殆どだ。


夏には
田んぼの水で喉を潤し、
虫やカエル、ネズミなんかを
追いかけて暮らしている猫たち。
人々と
程よい距離感を保っていけたら
人も猫もシアワセだ。


人同士も
互いを知って
程よい距離感を保っていけたら
きっとシアワセだ。




SLOW DOWN LIFE

あらゆるものが加速する中で 敢えて減速して生きていく。 マイペースに。丁寧に。 不定期に綴る、 減速生活のススメ。

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